MANAGEMENT / 2026.08.13 ・ 12 MIN READ

放デイ開業時に必要な
設備・備品一覧

机や椅子だけでなく、電話・通信、事務機器、送迎車、安全・防災、衛生、療育用品まで。購入前に確認する順番で整理します。

設備の整った施設で活動するこどもと支援者
こどもの活動と支援者の動きを基準に、開所時の設備・備品を選びます。

放デイの設備選びで最初にすることは、商品を買うことではありません。指定担当部署、消防、建物の専門家に相談し、必要な空間と安全条件を確定することです。その後に、家具・IT・車両・備品を順番に選びます。

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購入・契約前に必ず確認してください指定基準、消防・建築上の扱い、必要な部屋や面積の考え方は、自治体や物件の状況によって異なります。本記事は全国一律の指定取得を保証するものではありません。物件契約や高額商品の発注前に、指定権者へ事前相談してください。

設備・備品を考える前提

こども家庭庁の放課後等デイサービスガイドラインでは、サービス提供に必要な設備・備品を適切に備え、障害特性に応じて安全・安心に過ごせる環境を整えることが示されています。

発達支援室だけでなく、食事、静かな遊び、休息、更衣などに使える空間を工夫して確保する視点も重要です。また、備品は「放デイだから同じものをそろえる」のではなく、利用するこどもの障害特性と発達状況に合わせます。

指定に関わる設備と、運営品質を高める備品を分ける

  • 先に確定するもの:物件、部屋、避難動線、消防・防犯、衛生設備など
  • 図面後に決めるもの:机、椅子、収納、事務機器、通信、車両など
  • 利用児に合わせるもの:療育教材、感覚・運動遊具、個別の視覚支援用品など

必要な設備・備品の全体一覧

区分主な設備・備品選定ポイント準備時期
空間・内装発達支援室、相談・面談、静養、更衣、食事、職員事務の各スペース用途の分離、避難動線、見通し、音・光への配慮物件契約前から確認
家具・収納机、椅子、ロッカー、下駄箱、教材棚、鍵付き書庫、パーティション人数、寸法、耐荷重、転倒・指挟み対策図面確定後に選定
事務機器・ITパソコン、タブレット、複合機、プリンター、電話、FAX、Wi-Fi、バックアップ必要台数、個人情報、保守、通信障害時の代替開所1か月前まで
送迎・車両送迎車、ドラレコ、バックカメラ、アルコールチェッカー、清掃用品定員、乗降、駐車場、保険、点検、運転記録車両納期を先に確認
安全・防災・防犯消火器、非常用品、救急箱、防犯カメラ、電子錠、飛散・転倒防止用品消防・避難、死角、録画管理、訓練との接続自治体・消防へ事前相談
衛生・健康手洗い・消毒、体温計、清掃・洗濯用品、冷蔵庫、食器、換気用品感染対策、食品管理、アレルギー、清掃分担運用手順と同時に準備
療育・活動絵カード、タイマー、筆記具、工作用品、感覚・運動遊具、屋外用品障害特性、発達段階、誤飲、破損、刺激の強さ利用児に合わせて段階導入
職員・運営職員ロッカー、名札、ユニフォーム、記録用品、掲示物、研修・会議用品機密管理、動線、更新・補充の担当開所後も定期見直し

この一覧をそのまま購入表にするのではなく、「指定・安全に直結」「開所までに必要」「利用児決定後でよい」の3段階に分けると、先に買いすぎる失敗を防げます。

空間・家具・収納

机・椅子は人数だけで選ばない

定員分を一度に並べられるかだけでなく、個別活動、小集団、食事、宿題、職員会議など、同じ机を何に使うかを整理します。高さ、天板の大きさ、角の形状、がたつき、清掃のしやすさも確認します。

収納は「見せる」と「隠す」を分ける

本人が自分で選べる教材は見える収納にし、誤飲・破損・飛び出しにつながる物、個人情報、薬品、工具類は鍵付き収納へ分けます。大型棚は壁固定や転倒防止を前提に配置します。

静かに過ごせる場所を確保する

活動室全体がにぎやかなときでも、刺激を減らして休める位置をつくります。単にパーティションで囲むだけでなく、職員の見守り、避難動線、空調、音、照明を含めて考えます。

IT・通信・事務機器

パソコン・タブレット

支援記録、請求、勤怠、送迎確認、保護者連絡に必要な台数を業務ごとに分けます。共有端末を増やしすぎると、ログイン情報や個人情報の管理が曖昧になりやすいため、誰がどの端末を使うかも決めます。

複合機・プリンター・FAX

印刷枚数、A3の必要性、スキャン、両面印刷、保守、トナー代まで含めて比較します。購入価格だけでなく、5年間の総費用で買い切りとリースを比べます。FAXは紙機器を残すか、電子FAXへ移行するかも検討します。

電話・法人携帯・インターネット

固定電話、送迎用携帯、管理者端末、Wi-Fi、予備回線を分けて考えます。送迎中の連絡、災害や通信障害、職員の私物端末を使わない運用まで含めて必要台数を決めます。

個人情報の保護も設備選びの一部です鍵付き書庫、画面ロック、バックアップ、アクセス権限、廃棄方法までを一つの運用として整えます。

送迎車・安全・防災

送迎車

車両価格だけでなく、利用児数、チャイルドシート等の必要性、乗降のしやすさ、駐車場、保険、点検、代車、燃料費を含めて選びます。納期が長い場合があるため、開所日から逆算して購入・中古・リースを比較します。

車載用品

  • 前後または車内も記録できるドライブレコーダー
  • バックカメラ、死角を補うミラー
  • アルコールチェッカーと記録方法
  • 乗車確認表、緊急連絡先、救急用品
  • 汚れ・嘔吐等に備える清掃セット

防災・防犯用品

消火器、防災用品、非常食、ライト、モバイル電源、救急箱、防犯カメラ、インターホン、電子錠などを、マニュアルや訓練と接続します。設置しただけで終わらず、点検日、電池・消費期限、録画データの管理担当を決めます。

衛生・療育・職員用品

衛生・給食

手洗い、手指消毒、換気、清掃、洗濯、汚物処理、食品保管を場面別に分けます。冷蔵庫、電子レンジ、電気ポット、食器は、アレルギー対応ややけど防止、職員用との区分も確認します。

療育教材・遊具

絵カード、タイマー、筆記具、工作用品、感覚・運動遊具などは、開所時に大量購入する必要はありません。利用児の反応、興味、発達段階、破損・誤飲リスクを確認しながら増やします。

活動の切り替えに使う道具については、療育現場で使いやすいタイマー3選でも選び方と使用時の注意点を紹介しています。

職員用品

職員ロッカー、名札、ユニフォーム、室内履き、記録用バインダー、会議用品を準備します。職員の私物、鍵、個人情報、薬品などが混ざらない配置にします。

購入・契約する順番

  1. 物件契約前自治体の指定担当、消防、建築・用途の確認を行い、必要な部屋と避難動線を図面に落とします。
  2. レイアウト確定時定員と支援内容から、机・椅子・収納・静養・相談スペースの寸法と配置を決めます。
  3. 指定申請の準備時写真や平面図で説明できる状態にし、必要設備と備品に漏れがないか指定担当へ確認します。
  4. 開所1か月前通信、複合機、車両、防犯、保険など、納期や工事が発生する契約を完了します。
  5. 利用児決定後療育教材や感覚・運動遊具は一括購入せず、障害特性や発達段階に合わせて追加します。
  6. 開所後事故、ヒヤリハット、職員の動線、消耗量を確認し、月次で補充・配置変更・リンク更新を行います。
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設備・サービスを用途別に確認する

必要な寸法・台数・契約期間を整理してから、各サービスの最新価格と提供条件をご確認ください。

家具・収納

机・椅子・ロッカーを比較

必要寸法と数量を決めてから、デスク、チェア、書庫、ロッカー、パーティションを確認します。

オフィス家具を確認する

複合機・FAX

定額制の複合機レンタル

印刷量、A3、スキャン、FAX、保守、消耗品の条件をそろえて月額費用を比較します。

複合機レンタルを確認する

PC・事務機器

保証付き中古パソコン

必要なOS、メモリ、画面サイズ、端子を整理し、保証・返品条件と一緒に確認します。

中古パソコンを確認する

インターネット・電話

光回線とひかり電話

利用場所、工事可否、開通希望日、電話番号の必要数を整理して提供条件を確認します。

回線・ひかり電話を確認する

法人携帯

送迎用・管理者用の携帯を比較

台数と利用場面を伝え、端末管理、故障対応、契約期間を含めて複数の提案を比較します。

法人携帯をまとめて相談する

看板・入口案内

看板の製作・修理・設置

設置場所の写真、寸法、建物条件、希望時期を整理して、対応内容と見積条件を確認します。

看板の製作・設置を相談する

買い切り・リース・見積の使い分け

方法向くもの確認する費用
物販・買い切り家具、収納、療育用品、消耗品、車載用品本体、送料、組立、廃棄、保証
リース・月額契約複合機、法人携帯、通信、システム、送迎車月額、契約年数、中途解約、保守、更新
現地見積看板、内装、防音、空調、防犯、電話設備現地調査、工事、電源、保守、原状回復
専門家相談物件、消防、指定、保険、労務、請求相談料、着手金、成功報酬、対応範囲

価格が高い商品ほど、購入金額だけでは判断できません。工事、保守、消耗品、解約、廃棄まで含めた総費用と、故障時に支援・送迎が止まるリスクを比較します。

まとめ:買う前に、空間と運用を決める

放デイの設備・備品は、一覧を一括購入して終わりではありません。指定・消防・建物の条件を確定し、支援内容と職員動線に合わせて家具やITを配置し、利用児に応じて療育用品を追加します。

まず物件とレイアウト、安全条件を確認し、その後に納期の長い通信・車両・工事、最後に利用児に合わせる教材・消耗品の順で進めましょう。